もう歯科衛生士の仕事に限界を感じてる、もう人の口の中に手を突っ込んで掃除とか無理!って思っている人、少なくないのではないかと思います。実際、歯科衛生士学校の教職員は数十年前から、離職の多さ、復帰の少なさは問題になっているんです。
歯科衛生士を辞めて、他の仕事をしたい!と思っている人向け、今回は筆者が現在、事務職で働いている経緯をお伝えしていきたいと思います。
歯科衛生士って職業に限界を感じた20代後半
20代で個人開業医に勤めていた筆者は、今付き合っている彼と結婚して、今のクリニックは辞めるかもだけど、パートとかで別の歯医者で働くのかな~~と漠然と考えていました。
しかし、付き合っていた彼と破局、別れた後って、もう一生結婚できないかも・・・と思ったりしませんか?
色々考えた時に、歯科衛生士として、この個人開業医で、定年退職の歳まで働けないよね?とふと思ったのでした。院長はこの時、40代後半。ドクター1人でやっていました。私達よりドクターが引退の歳になってしまいます。
院長だって私たちが結婚して辞めていくのを待ってるんじゃね?とも思ってしまいました。私ともう1人が10年近く働いていて月収は30万ほど。入って数年の後輩が1人。3人とも歯科衛生士でした。
何か事業展開するわけでもなかったので収益は横ばい。でも、私たちの給料は年々少しずつ額を上げてくれていました。これってあと何年続けられるんだろうと突如不安になったのでした。
長く勤めるなら、院長一人だげでやってる個人開業医ではダメ、常勤ドクターが複数名在籍している会社体制の医療法人の歯科クリニックでなければダメだよね。
そもそもだけど、歯科って朝の準備の為に、診療開始時間の30分前には仕事開始していないといけないし、帰りも診療終わってから消毒、器具の滅菌の為に時間かかる。お昼休みも謎に2時間くらいあるし・・・。
これって結婚して家事をするようになったら、私、無理!彼の方が帰りが早いんじゃない?ご飯なんか作ってくれないよ!とも思っていました。
結婚したら、歯科の仕事は時短勤務じゃないと家のことできないよなぁ。
いっそのこと歯科の仕事を辞めて、派遣会社に登録して事務の仕事とかしてみたい。事務員さんって9:00から17:00の仕事で、10分前に会社に到着してればいいんでしょ?
事務職の方には申し訳ないです、凄い上から目線で。でも、現在まで派遣の事務職で何か所か職場でお世話になっていますが、ほんと、始業の10分前到着でじゅうぶんですよね。
結局、7年位付き合っていた彼とは別れてしまったけど、歯科の仕事だけでなく、他の仕事もしてみたいという気持ちもあって、パソコン教室に通い始めたんです。
歯科で使っているレセコン(レセプトと電子カルテのシステム)は扱えても、ワードやエクセル、パワポなどはクリニックでは全然使えなかったので、基礎から勉強しよう!と思ったのです。
歯科衛生士の業務経験で事務職ってできるの?
もう20年位前の話ですが、私はこの時、パソコンの勉強をしていて良かったと思っています。
この後、しばらしくして、個人開業医を退職して、派遣で某化学メーカーの、あるシステム導入プロジェクトに就業することになりました。
システムはSAPというドイツのシステムです。約20年前で、某化学メーカー2社が合併し、SAPを導入、使用していくのでその為のインフラを整えていくこと、社員への操作の教育、テスト環境で使用し、不具合の抽出をしていくというようなものでした。
何で私が、末端でもこんな仕事に未経験でも就けたのか、実はパソコン教室に入って、ワードやエクセルの資格でMOS(旧MOUS)の上級、今はもうないのですが、MOT(マイクロソフトオフィシャルトレーナー)というインストラクターの資格を取得していたからでしょう。
また、SAPもこの頃はまだ日本に入ってきて間もなかったと思います。クライアントの化学メーカーの本社に100人近くの派遣社員が集められ、2週間の研修を受けました。会社近くのビジネスホテルに宿泊し、時給も確か1400円で、20年前の初派遣の私にとっては破格でした。そこでSAPのインストラクターから操作を教わり、各支社へ派遣されました。
支社では、化学メーカー側でもSAPを導入するにあたり、選抜された社員でプロジェクトチームが結成され、私もその一員として就業しました。
契約期間は1年程度でしたが、夜22:00頃までの残業はザラでした。週末の土日のどちらかは、パソコンスクールで時給2000円のインストラクターのアルバイトもしていたので、この頃、一番稼いでいたと思います。
結局、化学メーカー同士の合併は破談で終わってしまい、私たちも契約終了となりました。
今、もったいなかったなぁと思っているのが、SAPの勉強をあのまま継続していたら、また違った人生だったのではないかということです。新しいシステムやコンテンツには飛びついた方がいいでしょうね。
▼筆者が歯科業界から離れて登録した派遣会社▼ブランクがありますが結局一番お世話になってる。
▼テンプスタッフ▼
▼ジョブチェキ▼
歯科衛生士|他職種への転職で持ってて良かった資格
派遣社員の一般事務職として、あって良かったマイクロソフト系の資格です。
・WORD MOS(一般、上級)
・EXCEL MOS(一般、上級)
・PowerPoint MOS(一般、上級)
派遣会社に登録する時は、タイピングの速度(1分間に何文字入力できるか)を申告させる会社もあります。MOSは入力の速さは問われないと思いますが、並行して文字入力の練習はしておくと良い思います。MOSは派遣会社に登録する際の資格取得欄に入力しておくと良いでしょう。
実際のことろ、派遣でそこそこ大きな会社に入職すると、会社独自のシステムがあったりするので、WORDもEXCELも上級レベルのスキルはそれほど必要ありません。
ただ、独自のシステムからデータをEXCELに落とし込み、ある値を抽出するなんてことは普通にあり得ます。EXCELをツールとして便利に使うというのは当たり前なので、派遣先で社員さんに操作を教わった時にチャッチャと操作できると、良いと思います。
派遣登録の際のアピールポイントとしては、これまでの歯科衛生士の業務経験で、患者さんの対応で、TBIや会計、予約業務、電話応対までやっていれば接客業務としてバッチリですし、独自のレセコン、電子カルテの操作もでき、パソコン操作にはアレルギーはないということを伝えるべきです。
そして、上記のような資格があれば、ほぼ普通に仕事が見つかるはずです。
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まとめ
歯科衛生士って、残業代を貰っている人って少ないのではないかと思います。
既に残業代を加算されている給料とか、固定給ですよね?
事務職になって、残業代を申請するって何だかありがたい気分になったものです。
私は初めて派遣として普通の会社に勤めた時に、座ってできる仕事に感激したのでした。それに始業前の準備が殆ど必要ない。今だと、机の上をアルコール消毒したりしますが、パソコンの電源入れて準備完了ですよね。なんて楽チンなんだと思いました。
また、歯科衛生士気質というか、診療アシスタントにおいて、ドクターの処置で、次の展開を先に先にと予測するクセがついていませんか?そのへんを実際に行動に移せると、気が利く人って言われますよ。というか、なんと気の利かない人が多い事か!って思うんじゃないかな。
歯科衛生士は拘束時間が長いので、多少の残業も苦にならないと思います。逆に残業代が貰えるので、上記のありがたい気分になってしまうのです。
人間関係についても、クリニックの規模によるかと思いますが、少人数で上下関係がはっきりしていて何かと気を遣う職場で働いてきた方は、ドクターや先輩への気遣いに長けていると思います。
以上のマインドで元歯科衛生士はわりと、事務職として普通に職場に馴染むことができるし、評価も高いかもしれません。また、本人も歯科業界よりリラックスした気分で働けるかもしれません。
正直、筆者はこんな(楽な)感じでお金を稼いでいる人たちが居るのか!!と30歳にして思ったものです。
結論、歯科衛生士でも派遣の一般事務職員として普通に就業できますので、自信を持って良いと思います。でも、事務職は未経験扱いとなるので、最低ラインの時給からのスタートのなる可能性もあります。少しでも良い条件の所を目指したいなら、MOSなどのパソコン関係の資格を持っていた方がいいでしょう。
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