歯科衛生士の転職|おすすめ転職サイトと攻略法

転職

勤務経験20年以上の歯科衛生士のウルフです。

本記事では、歯科衛生士さんにおすすめの転職サイトと、これから歯科衛生士を目指す人の仕事内容を解説します。

本記事では、歯科衛生士の方が今より条件の良い職場への転職に成功する方法を紹介しています。歯科衛生士として、個人開業歯科、病院歯科、企業内歯科で勤務経験のあるウルフが解説しますので、ぜひ参考にしてください。

今すぐに、年収を上げつつストレスのない職場を探している方は、下記の転職エージェントに掲載されている求人の評判が良いので、ひとまず登録だけ済ませてください。

おすすめ歯科衛生士転職サイト5選

歯科衛生士として、転職した経験のある私が者がおすすめする転職サイトランキングです。そもそも、転職サイトが取り扱う求人には、公開求人と非公開求人の2つが存在します。公開求人とは、登録しなくても見れる求人情報のことで、非公開求人とは、登録した人のみが見れる求人情報のことです。現実問題、非公開求人のほうが圧倒的に年収や待遇が良い傾向にあるので、気になる転職サイトには今すぐに登録するようにしてください。

 転職サイトおすすめ度ポイント登録フォーム
1位ジョブメドレー★★★★★医療・介護に特化。求人案件数日本最大級。歯科衛生求人数14500件(2023年1月現在)登録
2位ファーストナビ★★★★歯科衛生士特化型、ブランク、未経験者の転職に強い登録
3位歯科転職ナビ★★★★歯科特化型。40代、50代、60代の転職に強い。病院、介護施設、訪問歯科の転職が多数登録
4位DODA★★★歯科メーカー、企業案件あり登録
5位パソナ★★★歯科メーカーの営業、企画案件あり登録

ここからは、それぞれの転職サイトの情報をより詳細にご説明します。

【第1位】歯科衛生士の求人数が、日本最大級のジョブメドレー

多数の求人で日本全国をカバーしています。1日の業務フローを掲載してくれるクリニックが多く、転職後のイメージが湧いて不安を払拭してくれます。

そもそも、歯科衛生士の平均年収は約350万円だと言われています(月給換算で25万円+ボーナス約50万円)。ジョブメドレーは求人数が多いのですが、給与の最低ラインが月給25万以下の案件が多く掲載されており、平均年収を下回る転職にならないように注意しましょう。

では、どうすれば年収の高い職場に転職できるかというと、ジョブメドレーの会員登録時に、しっかりと自分の希望月給を入力しましょう。希望月給を入力することで、ジョブメドレーから希望月給以下の求人情報が届かなくなります。また、登録内容にマッチした案件で求人情報がクリニックからスカウト形式で届くので、歯医者の業務が多忙で、自分で求人情報を探せない人でも安心した転職活動ができます

なお、ジョブメドレーにはクリニックからの「スピード返信」というシステム」が設けられており、クリニックとので面接・見学の予定を早めに組むことが可能です。これにより、スムーズに転職活動を進められるため、今すぐに転職を進めたい人にこそおすすめです。

【第2位】歯科領域のエキスパート・ファーストナビ

歯科医師、歯科衛生士の求人から創業したファーストナビは、ホームページ作成や予約システムの運営にも事業を拡大しています。

歯科クリニックは新規開業する時に、ホームページも開設しますよね。このタイミングで新規開業情報やスタッフ募集の案件が集まります。

他の転職サイトには掲載されない求人が突然掲載されることがあるので、ぜひ登録して、こまめなチェックをしておくと良いでしょう。ファーストナビは全国に事業を拡大しているので、あなたの近隣でレアな好待遇案件を見つけるチャンスが到来するかもしれません。

また、「ブランク相談」「未経験可」というマークがあり、子育てで歯科衛生士から、しばらく離れてる人や、歯科衛生士の資格をとったものの、就業経験のない人へのフォロー体制がしっかりしているクリニックがわかりやすく掲載されています。

登録すると担当スタッフがついて転職までサポートしてくれます。担当制をうざく感じる人もいるかもしれませんが、まずは相談だけという方も多く利用しています。今すぐの転職活動ではないという人もまずは登録をしておくと良いでしょう。

【第3位】面接サポートがある歯科転職ナビ

歯科求人、7000件と他の歯科転職サイトに劣りますが、「こだわり検索」で「40代、50代、60代活躍」、「パンツスタイル」、「ピアスOK」などの項目があり、面接や見学に行かないとわからないことや聞きにくいことが事前に確認できるようになっています。

件数が少ないエリアは市町村で検索すると表示されない可能性があるので、県で絞って1件ずつ確認するといいでしょう。各クリニックの求人情報ではアクセス欄にGoogleマップが張り付けてあり、通勤経路が確認しやすくなっています。

訪問歯科や介護施設との連携も多く、高齢者歯科や口腔機能訓練の分野に挑戦したい方におすすめです。

登録をすると2営業日以内に歯科人材コンサルタントから電話連絡があります。この時に、応募したい職場があれば、給与、時間、研修体制、人間関係など何でも相談しましょう。直接聞きにくいことは人材コンサルタントが採用担当者に聞いてくれるそうです。

また、面接が苦手な方には、専属コーディネーターのサポートを受けられるので、登録時に伝えておきましょう。

【第4位】あのインプラントメーカーの求人も・doda

一般の転職サイトなので、歯科クリニックへの転職については少ないのですが、歯科関係の企業の求人が掲載されています。決して件数は多くないのですが、歯科業界では超有名な企業からの求人もあります。

歯科衛生士の資格と知識を活かして、企業への転職を考えている人はまずは登録をして、情報収集しましょう。歯科に勤務しているとお馴染みの、歯科器械メーカーやインプラントの会社が求人を出しています。詳細検索で「歯科」「インプラント」や「歯科」「電子カルテ」などで表示されます。営業職の募集が多い傾向にありますね。

現在の自分のスキルで歯科関係のどんな部門で活躍できるか、クリニック以外への転職に必要なビジネススキルは何か、というのが詳細情報で確認できると思います。

インプラントメーカーは外資系が多いので、語学力が必要だったり、営業なら自動車免許が必要となるでしょう。また、クリニックとの大きな違いは、リモートワークのあり・なしかもしれません。クリニックは基本、対面での治療や処置となりますが、一般的な企業ではリモートワークを週〇日実施、としている会社もあります。パソコン操作に抵抗がないのが必須となります。

クリニックを退職する・しないは別にして、少しでも企業への転職に興味がある方は、まず登録をしてチェックしましょう。歯科衛生士より給与や福利厚生が優遇されている案件に出会える可能性が高いです。

【第5位】歯科関連企業の案件も多数、パソナキャリア

派遣のパソナが転職をサポートをしています。

CMでお馴染みの「ハイクラス転職」がコンセプトなので一見、歯科の企業案件がないように思われますが、検索時の年収が800万円以上でデフォルト設定されています。400万円以上で検索すると、表示されますよ。

第4位のdodaよりも歯科関係の掲載数が多いようです。営業、企画、開発など、ひとつの会社から複数職種の求人が出されている場合もありますので、パソナキャリアの求人は一見の価値ありです。社名非公開の求人が多数あるので不安になりますが、登録後、紹介する際には企業名を教えてもらえます。応募した会社名を知らされないまま、選考が進むことはないので、安心してください。

すぐに転職希望ではない人も、登録をすると、キャリアカウンセリングを受けることができます。今後のキャリアに関する悩みや将来設計などをヒアリングし、あなたにとってより良い転職のアドバイスをしてくれますよ。 

歯科衛生士、転職成功の秘訣

歯科衛生士のあなたが、現在の職場より給料が上がって希望の働き方ができる、失敗しない転職の秘訣を歯科衛生士勤務歴20年以上のウルフが紹介します。

2019年10月に実施された、公益社団法人 日本歯科衛生士会のアンケート調査で、「勤務先を替えたい、または別職種に転職したいと考えたことがあるか」という質問に対して、以下の回答がありました。

・考えたことがない35.3%

・考えたことがある(歯科衛生士として勤務先を替えたい)31.0%

・考えたことがある(歯科衛生士以外の職種への転職)14.9%

・現在考えている(歯科衛生士として勤務先を替えたい)12.0%

・現在考えている(歯科衛生士以外の職種への転職)5.2%

・未回答1.6%

実に6割以上の歯科衛生士が転職を考えたことがある、ということになります。
転職したい理由は色々あると思いますが、現在の職場より環境や待遇が落ちてしまっては成功とは言えません。新卒の歯科衛生士にはない、経験と即戦力があるのですから、今より働きやすくて待遇の良い職場への転職を目指しましょう。そのためには、ぜひとも以下のチェックポイントを参考にしてみてください。

転職エージェントへの登録はマスト     

既に上記でおすすめの転職エージェントを紹介しましたが、お住まいの地域や目ぼしいクリニックがある場合は、転職エージェントではなく、ハローワークやIndeedで探した方が良い場合もあります。実際、私が以前勤めていた千葉の片田舎の病院は、求人情報をハローワークとホームページにしか載せていませんでした。

その後、深刻な看護師不足もあり、転職エージェント数件と、Indeedにも求人を出すようになりました。歯科衛生士は病院内ではコメディカルという部門になります。看護師さんの求人にはどこの病院も力を入れて、あちこちに求人情報を掲載していますが、歯科衛生士をはじめとする理学療法士、作業療法士、栄養士などのコメディカルの求人は意外と手薄になっていることがあります。

あなたが、病院歯科での勤務を希望しているなら、その病院のホームページに求人情報が掲載されていないか、まず確認してみましょう。ホームページに掲載して応募が集まらなかったら、求人サイトや転職サイトに掲載しようという人事担当者も実際いましたので。

だったら、転職エージェントに登録しなくてもいいんじゃない?ハローワークとIndeed、病院のホームページを検索すれば見つかるでしょ?と思いますよね。それでも、転職エージェントでの登録をおすすめします。

それはなぜかと言うと、転職エージェントに求人情報を掲載しているクリニック、病院は経営に余裕があるからです。皆さんは、転職エージェントを無料で利用できます。コーディネーターや担当がついて、勤務条件の交渉をしてくれます。なんなら、面接に同行してくれることもあります。このようなサービスを提供できるのは、転職エージェントを利用して、みごと採用が決まると、雇用するクリニックや病院は転職エージェントに紹介料を支払う仕組みになっているからです。相場としては、あなたの転職前の給与3ヶ月分なんて言われています。

私は、転職エージェントの仕組みをよく確認せず、利用してしまったクリニックに、「採用したいが、紹介料が高くて払えない」と言われた経験があります。

私の転職エピソードはこちら:経験してわかった!おすすめ 歯科衛生士 転職サイト

このようなクリニックは稀ですが、採用が決まれば、あなたの給与3ヶ月分のお金が動くのです。このお金を用意できないクリニックや病院は転職エージェントは利用しません。転職エージェントを利用できないクリニックということは、採用されて勤務しても、給与が安い、上がらないという可能性が高いです。

また、給与や福利厚生などの情報をクリニックは転職エージェントに提出しないといけません。転職エージェントのサイトでは、沢山のクリニックが競合し比較されます。会社として労働条件をしっかり提示できないクリニックは転職エージェントを利用できないと言えます。転職エージェントに掲載されているか否かは、クリニックが安定的な経営ができているかのバロメーターになると思いませんか?

以前に私が転職するもすぐに辞めてしまった歯科医院はハローワークとIndeedの掲載で、転職エージェントには公開していませんでした。
そのエピソードもぜひ:歯科衛生士|転職で要注意のやばい歯科②院長奥様(ドクター編)

このようなことから、数か所の転職エージェントへ登録しつつ、Indeed、クリニックや病院のホームページでも求人情報をチェックすることがおすすめです。

失敗しない求人情報の見方は?

あなたは給与や勤務時間の条件が良ければ、日本全国どこへでも引っ越して勤務しますか?
そのような方は少数派だと思います。

求人情報で絞り込む時、まずは勤務地、そして雇用形態で正社員かパート・アルバイトで検索しますよね。給与や待遇などで特にチェックしてほしい部分をジョブメドレーの求人画面で比較していきたいと思います。

今回は正社員で検索し、給与の金額の良し悪しについては言及しません。目安としては現在のあなたの給与より高いところに挑戦してほしいです。

例えば、月給280,000円~400,000円と表記がされている場合、歯科衛生士の経験が10年あっても、最低ラインの給与からスタートということは少なくありません。最低ラインが高いに越したことはないと思います。交渉材料として、直近で貰った給料明細を持参で面接に行くことをおすすめします。

「~400,000円」という上限の給与は何の参考にもならないと思ってください。私の経験で、上限の給与を貰っている歯科衛生士にめぐり合えたことがないからです。

以下、ジョブメドレーに掲載されている歯科クリニックの求人情報のうち、【給与】の部分を切り取ったものです。

この歯科クリニックは給与情報の公開が良心的と言えます。基本給が200,000円とかなり低い設定ですが、賞与がある場合、この基本給に×2ヶ月などというふうになると思います。歯科衛生士手当で給与が高めに見えますが、ボーナスとなると思っていたほど貰えないということは多いですね。求人情報に歯科衛生士手当の記載がないクリニックもあります。そのあたりは、エージェントに確認してもらった方がいいでしょう。

このクリニックは、給与の明細がわからないですね。賞与ありとなっていますが、24万円に×2ヶ月は貰えないでしょう。基本給の確認が必要です。また、「相談にて決めさせていただきます」というコメント。こんなときこそ、エージェントの出番ですよね。
聞きにくい、言いにくい給与のことはエージェントに聞いてもらったり交渉してもらいましょう。

このクリニックは、コメントの端々に逃げ道を作っている印象を受けます。「400万円以上可能」とありますから、そのような歯科衛生士は少数と解釈できます。

「給与・賞与は能力を考慮」とあります。給与はエージェントへの依頼で相談できるとして、ボーナスに関しては、「能力を考慮」とありますから、基本給×1.5ヶ月や×2ヶ月の規定は決めていない可能性が高いですね。

交渉材料がなければ、最低ラインの給与になってしまいますので、直近の給料明細は提示できるようにしておきましょう。現在、ウェブで給与明細を貰っている人、普段チェックしていない人も、紙にプリントアウトしておきましょう。

続いて、【待遇】についての比較画面です。

こちらのクリニックは社会保険完備で待遇は良いと思います。

正社員として働くのであれば、雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金は譲らない方がいいです。ジョブメドレーに関しては、この待遇のタグが多いほど、良い条件が揃っていると考えていいでしょう。

押さえておきたいポイントとしては、交通費と住宅手当の上限はいくらなのか、エージェントに確認したいところですね。私の経験では、このように2項目表記されていても、面接時に「上限を2万円として、交通費支給にするか、住宅手当にするか選んでね」と院長に言われたことがありました。当時の私の交通費(定期代)が1万5千円だったので、住宅手当として上限の2万円を支給してもらうことを選びました。大きめの開業医でも、なかなか交通費全額支給と住宅手当(2万円くらいが相場)の両方を支給できるところは少ないと思います。

悪い例というわけではありませんが、年金や健康保険についての記載がないのが気になりますよね。私はおすすめしません。

「扶養控除内考慮」というコメント。実はフルタイム勤務の歯科衛生士ではなく、パートや週2,3日勤務する人が欲しいのかな?と勘ぐってしまいます。あなたが近隣に住んでいて、このクリニックの良い評判を聞くことが多いなら別ですが、【待遇】で詳細の記載がないクリニックは応募の候補から消去していって良いでしょう。

なんで転職するの?希望条件を明確に

給与や待遇についてチェックするポイントをお伝えしましたが、転職したい理由として、もっとスキルを身につけたい、クリーニングなどの予防業務を中心にやりたいなど、お金だけではないこだわりがあると思います。

例えば、給与は今のレベルで満足しているけれど、歯周病学会の認定歯科衛生士の資格が欲しい。その為には、指導してくれる専門のドクターや認定資格を持つ歯科衛生士がいるクリニックで働きたいという人。この場合は、転職サイト内での優先順位は、仕事内容から【予防歯科】や【歯周病治療】で検索していく必要があります。

認定のドクターや歯科衛生士の在籍はないものの、【歯周病治療】でヒットするクリニック数が多くなる為、先にGoogleで歯周病学会認定のドクターや歯科衛生士が在籍のクリニックを検索し、該当する歯科クリニックを何件か絞り込み、転職サイトで比較検討すると効率的です。

あなたにとっての優先順位が何なのか、自分の中で考えをまとめるためにも、箇条書きでいいので一度、紙に書いてまとめてみるといいでしょう。ポストイットやスティッキーなどの付箋1枚ずつにこだわりを書いて、優先順位で上から並べてみると客観的に整理できます。

この紙は、転職サイトでクリニックを検索する際に手元に置き、また、エージェントの担当者とのヒアリング時にも確認しながら、希望条件を明確に伝えましょう。 

入ってみないとわからない?人間関係、働きやすさは?

人間関係、休みの取りやすさなど、これは正直、入ってみないとわからないです。私も入ってみてガッカリした経験があります。

こんなリスクをできるだけ避けるためにも、各クリニックの求人情報に記載される、ちょっとしたコメントもしっかり確認しましょう。

更に、転職エージェントの担当者やコーディネーターに、クリニックの雰囲気を訊ねてみるといいでしょう。

「有給休暇消化率100%」、「産休取得実績3名」や「平均勤続年数7年」など、記載されているクリニックは辞める人が少なかったり、子供の体調が悪い時に休みがとりやすいと想像できます。また、勤続年数が長い人が多ければ、業務を教わりやすいですよね。

一概に言えませんが、Indeedや地元の情報誌、地域新聞などに、頻繁に求人広告を出しているクリニックは定着率が低く、辞めてしまう人が多い可能性が高いです。

また、地元でクリニックを探していて、あなたが地元の美容院に通っているなら、美容師さんに評判を聞いてみるのも「あり」です。「あのクリニックは院長が怖いらしい」、「意地悪なお局歯科衛生士がいる」など。案外、あなたの転職したいクリニックの歯科衛生士が同じ美容院に通っている可能性もあります。

その他、私の経験から、転職エージェント担当者への確認事項を二つ、お伝えしておきます。

一つは自分が面接に行きたいクリニックが、過去にそのエージェントで採用実績があったかどうか?二つめは院長の家族が、クリニックで働いているか否か?です。

一つめに関して転職エージェントへの掲載は、人材が充足していたとしても、継続していることがあります。何で掲載しているの?と思うかもしれませんが、クリニックとエージェントの契約期間中は掲載し続けますし、いつスタッフが辞めるかわかりませんから、クリニック側も掲載を止めることはしないでしょう。

私が経験したのは、面接に行き、事務長さんが対応してくれて、かなり長い時間を面接に割いてくれたので、好感触と思ったのですが、結局不採用。転職エージェント担当から「実は、ウチのエージェントから何人も面接に行っていますが、ひとりも採用されたことがないんです。事務長さん、気難しくなかったですか?」と言われました。そのクリニックは、毎年採用する専門学校や大学が決まっているようで、結局、新卒歯科衛生士を優先的に採用しているようなんです。「えー⁉そんなの先に言ってよ」と思ってしまいました。

転職エージェント側も、「ウチに掲載しなくてもいいんじゃない?」というクリニックもあるようで、半ば、求人情報を広告のように掲載している場合もあるようです。

そんなことから、実際に、採用実績があるクリニックなのかを確認しておきましょう。サイトに求人情報が掲載されていても、実はおすすめしないということもあるようです。また、採用実績があれば、先に入職している先輩歯科衛生士に、中の様子を聞くことができるというメリットもありますね。

二つめに関しては、院長の家族、特に奥さんがクリニックにスタッフとして、働いているかどうかの確認です。歯科医師や歯科衛生士の資格がない奥さんが、運営に幅を効かせているクリニックは、女性スタッフが長続きしない傾向があります。これは私の経験からですから一概には言えませんが、現在勤務しているクリニックに院長夫人も勤務していて「うざい」、「面倒くさい」と思っている人は、避けたほうが無難です。
特に入職してみないとわからないですし、面接でも聞きにくいことなので、事前にエージェントに聞いてみましょう。

実際にあったエピソードはこちら:歯科衛生士|転職で要注意のやばい歯科①院長奥様(受付・経理編)

失敗しない履歴書とは?早めに準備を!

病院歯科に勤務していた時、面接を担当していた私に、後輩や同期の転職希望の友人から、たびたび相談されたのは「履歴書は手書きか、パソコン入力か?」でした。

実際に履歴書を見たり、面接していた私としては、「どちらでもいい」です。劇的に字が汚い人なら断然、履歴書をダウンロードし、パソコン入力してもらった方がいいと思います。

字が汚くても、丁寧に書こうとしてくれているのは、履歴書を何通も見ている人はわかります。鉛筆で下書きし、上からペンで清書、もちろん消しゴムで下書きは消してくれていますが、そのような対応をしている人は、工程がわかったとしても、私はNGではありませんでした。むしろ、好感を持っていました。

かと言って、パソコン入力で提出してくる人の評価は下がりませんので、ご心配なく。履歴書のテンプレートをダウンロードできるサイトは沢山ありますので、ダウンロードし、入力、プリントアウトとなります。20代、30代はともかく、40代、50代の歯科衛生士は、PC操作が苦手な人が少なくないんです。そんな中で、ダウンロードで活字入力された履歴書を提出されたら、「一般的なPC操作は抵抗なくできそうだな」と判断していました。

いずれにしても、履歴書の準備は最後になってしまいがちなので、少しずつ準備を始めましょう。

意外に奥が深い、履歴書の選び方

履歴書に厚生労働省推奨の様式があるのを皆さん、ご存知でしたか?
すみません、私は知りませんでした。

コンビニやステーショナリーコーナーで販売されている履歴書で、よく目にするのはJIS規格の様式のようです。

大きな違いとしては、厚生労働省推奨の様式は【性別欄】から「男・女」の表記がなくなっており、任意で性別を記入をするようになっています。
また、「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の記入欄もありません。

適正・能力重視で、応募者の選考をより公正に行う為の施策のようですが、私はこの様式がスタートした2021年以降、採用業務から離れている為、見たことがありません。

参考までに以下がJIS規格の履歴書です。

厚生労働省推奨の履歴書でないとダメということはないと思いますが、利用すれば、転職に関して新しい情報を収集し、意識が高いと思われるのではないでしょうか。

通勤時間などは人事担当者が知りたい情報ですから、記載がなければ面接時に聞かれるでしょう。

様式だけでなく、履歴書のサイズも確認しておきます。A4サイズとB5サイズがありますが、エージェントやクリニック側から、履歴書のサイズの指定がなければ、どちらでもいいでしょう。

A4サイズだと、紙が大きくなるので自ずと文字数が増えます。私は、志望動機や自己PRの文章に自信がなかったので、書くスペースが小さくなるB5サイズの履歴書を使用しました。自己PR文章に、ボリュームを持たせたい人はA4サイズが向いています。

文章はスペース一杯に書く必要はありませんが、3分の2は埋めるようにしましょう。

盛り過ぎ注意の履歴書写真

皆さんは証明写真をどこで撮影しますか?履歴書に限らず、免許証やパスポートなど、どこで撮ったものでしょうか?

近くに写真館やフォトスタジオがある場合は、是非プロにまかせるのが良いと思います。
私は、ずっとお世話になっていた写真館のオーナーカメラマンさんが、高齢で閉店してしまったので仕方なくスピード写真で撮影しました。

顔のトーンを少し明るくしたり、頬の赤みを抑えたりなど、加工ができますが、加工のし過ぎに注意してください。

病院歯科で面接を担当していた私の意見としては、プリクラやスマホの自撮りはNGです。遊びの延長で履歴書の写真を撮っているのかな、という印象を与えてしまいます。
ですので、スマホの加工アプリもやめておいた方がいいです。

写真館やフォトスタジオで、加工ができるか確認してみましょう。ニキビをなくしたり、目の下のクマを目立たなくする加工をしてくれます。

一時的な皮膚の悪い状態を、自分の持っているベストな状態に修正するのは許容範囲だと思います。骨格を細くしたり、眼を大きくするのはやめておきましょう。

私が経験した歯科助手の面接で、自撮りなのか正面ではなく、右斜め上から撮影された写真を使用した人がいました。しかも、私の前に座っている本人が、写真と別人ではないかと思うほど、太っているんです。いったい何年前の写真なんだろう、あるいは加工なのか、私は笑いをこらえるのに必死でした。

面接後、やはり私以外の面接を担当していたドクターや人事課長も違和感を覚えていたようで、印象は良くありませんでした。自分ではたいして変わらないと思っていても、初対面の他人のほうがバイアスがない分、写真との違和感を感じやすいのかもしれません。

履歴書の写真は3ヶ月以内のものを貼りましょう。

また、上半身撮影でトップスにも注意が必要です。フード付きパーカーやクルーネックのTシャツやスウェットのようなリラックス系は避けましょう。

リクルートスタイルが一番良いと思います。次はビジネスカジュアルで、襟の付いたブラウスやシャツがいいでしょう。クルーネックでも、セーターやベストで、下にシャツやブラウスを合わせるとだいぶ印象が違って、好感度が上がります。

実際にあったエピソードはこちら:歯科衛生士・歯科助手|面接に来たやばいヤツ

職務経歴書は必要?勤務期間が短くても作りましょう

新卒で就職し1年で転職する人と、歯科衛生士になって10年、2回目の転職をする、という人では職務経歴書の内容が違ってきます。

一般の会社と違い、歯科クリニックから職務経歴書の提出の指定がなければ、作らなくていいかもしれません。しかし、どんな業務をしてきたか、採用する側は知りたいので、面接時に持参し、一読してもらうことで、あなたのことをよりわかってもらえるはずです。

私の経験では、職務経歴書を持参して行った方が、面接の会話が弾みました
また、自分が経験してこなかった業務をわかってもらえます。

「出来ません」と言うのではなく、「やってこなかったので、勉強させてもらって取り組んでいきたい」というスタンスで面接担当者に話してみてはどうでしょう。

私は、保険診療の病院歯科で、どちらかというと、インプラントに不具合を起こした患者さんの治療をする側だったので、インプラント埋入処置のアシスタントをする経験がありませんでした。また、ホワイトニングもドクターがほとんど処置していたので、経験値が低かったのです。

その旨、面接時に話したところ、採用後にホワイトニングの練習モデルをスタッフ内で募ってくれて、トレーニングをさせてもらいました。

また、事務職にも派遣として勤務していたことがあり、「パワーポイント使用」という記載を目にした院長に、院内のマニュアルや患者さん向けのパンフレットなど作って欲しいと面接時に言われたこともありました。

1、2年で、経歴が少なくて書くことがないというあなたは、クリニック内での業務を細かく書き出してみましょう。

レセコンや電子カルテの操作はしたことがありますか?レセプト業務に関わったことはありますか?事務方の仕事を少しでもわかっていると採用する側は助かります。

TEKはチェアサイドで作ることがありますか?私は苦手です。TEKが上手な人はとても助かる人材ですよ。ホワイトニング、口腔内撮影なども経験があるなら、記載しましょう。

キャリア長めの人は、診療室での業務の他に、チームリーダーだった、シフトを組んでいたなど、管理業務を任されていたなら、記載しましょう。

セミナーなどに定期的に参加していたなら、それも記載しておくといいでしょう。

職務経歴書を作ることで、自分の経験してきた業務内容、足りないスキルなどを振り返る事ができ、面接の受け答えにも役立つはずです。

今回は歯科衛生士の皆さんが、転職を考えた時のおすすめサイトを紹介させていただきました。
職場の待遇や人間関係で悩んでいる人、転職サイトの求人情報を眺めるだけでも、他にも選択肢が沢山あるのがわかって気分が軽くなると思います。

今回は歯科衛生士を継続して、職場を替えたい人を想定の内容となりましたが、異業種に転職したい人への記事も今後、投稿予定です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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